ロハス生活 COLUMN
日本プロバイオティクス(株)社長・中川 優のロハス生活に関するコラム。
皆さまのロハス生活のお役に立てれば幸いです。
ロハス生活 COLUMN 第36回 硝酸態窒素はどこから -2
いきなり余談ですが、各食肉の食料自給率は、
餌の産地まで考えられていて、
結果牛・豚・鶏=5・7・10%だそうです。
家畜がいかほどの量の餌を食べているかというと、大体ですが、
牛肉1 Kg 当たり10kg、豚で7kg、鶏だと2.5kgほどです。
当然身となる以外は糞尿として排出されます。
結果、出荷肉量の牛で9倍、豚6倍、鶏1.5倍の排出ですね。
では、このお肉としていただく以上に排出される、これら糞尿の処理はいかがしましょうか?
これは、逆に言いますと窒素分が多い農業用肥料に有効な成分となりますので、これを畜産堆肥として利用するようになりました。これが微生物により悪臭無く分解されて良い肥料となれば、
「畜産→農業→食品」の良い循環が生まれます。
しかし、実際はあまりよく分解処理が行われなかったり、あるいはほとんど分解することなく畑で処理すればよい、という感覚で畑などに撒いてしまったりしてきました。
いやな言い方ですが、大量に排出される窒素分の半ば捨て場のように。
確かに、窒素分の肥料は成長に有効ですが、どんどん早く大きくなれ!と大量に畑の土にまいてしまうとどうなりましょう。過剰な窒素成分は土壌中にあふれ、あたかも「メタボ土壌」となり、ここで育つ植物の体内にも大いに蓄積されます。この窒素成分が「硝酸態窒素」となってしまうのです。
つまり、国内で畜産業を営む、もっといいますと国内産の良いお肉をいただくために、海外から大量に毎年毎月輸入される窒素の、最後の行き場が畑となり私たちの食べる野菜類の中ということになっています。その悪影響については、3回前のコラムの通りです。
窒素分は、生き物が生きていくには不可欠なアミノ酸≒タンパク質の材料です。
折角ですから輸入品でなく、国産にしませんか。
これですと、不幸にして現状はコストが全く合いません。畜産業は国内で営めなくなってしまいます。
そこで、昨今休耕地を利用した飼料米作りなどの取り組みが広がってきています。これは国内で
「循環する」という意味で、サステイナブルな素晴らしい方法だと思います。
畜産業者の方は、何百頭・何十万羽の生き物と、24時間かかわって仕事と生活の境なく、また365日ほとんど休み無く仕事をされている、本当に頭が下がる方々です。
なんとか良い方法で応援したいと考えております。
今回は畜産業者の方々に敬意を評して、恐らく初めてコラムを“真面目”に終わりましょうか。
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